レスポンシブル・カンパニー《パタゴニアが40年かけて学んだ企業の責任とは》
レスポンシブル・カンパニー《パタゴニアが40年かけて学んだ企業の責任とは》
著者:パタゴニアの創設者イヴォン・シュイナード+ヴィンセント・スタンリー
パタゴニアとはアメリカのアウトドア用品や登山用品、衣料品を手掛けるメーカーであり、環境問題に対しての取り組みなどに積極的に取り組んでいるブランド。
この本を読むまで、パタゴニアってアウトドアブランドで、安価ではなくちょっと高めの価格設定のとこだよな〜ってくらいにしか思っていなかったのですが、素敵な男の子に紹介されたので読んでみました。
***********
一昔前まで…たくさん生産したくさん消費し、とにかく利益を出すために、売ることを主にしている企業が多かった。その結果、環境汚染はどんどん進み、労働環境の良くないところで低賃金で働く子どもが増え、たくさん資源を得るために害のある薬品などを大量に使用した製造方法などが当たり前のように採用されていた。
今、そのことに疑問を持つ人が増えている。
たくさん生産し、たくさん消費し、大部分がすぐに捨てられてゴミになる。確かに、環境や働き手のことを考慮せずに、たくさん売ろうとすると、優れた長持ちの製品は、企業にとってマイナスになるかもしれない。次々に買い換えてもらわなければ売上が伸びないかもしれない。
だけど、それって、地球規模で考えた場合、絶対にプラスにはならない。必要以上ものを生産するたびに、必要以上の資源が使われている。そして、必要以上のゴミを出している。なんだかおかしな話。
いい製品を作り、修理しながら愛着をもって長く使ってもらう。地球環境に配慮し、無駄な資源を使わないように製造する方法を考える。それは企業にとって利益の減少になると思われているかもしれないけど、必ずしもそうじゃない。それは企業の利益にとってもプラスになるはず。
下に一文は、特に私がハッとした部分。
我々は自然に対して《資源》という言葉を使う_まるで自然は好きに使えるものであるかのように。自然に対して《環境》という言葉を使う_まるで我々を中心として自然が周りに広がっているかのように。
危機的状況になるまで、私たちは気付かない。でもこうやって、ひとつ知ることは、ひとつ意識が変わるということ。こういう本がたくさん出回り、こういった意識を持つ企業が繁栄することを願うのと同時に、日常のひとつひとつの行動を改めて見直さないといけない、と気付きました。
「国や地球単位の対策」と考えると、
なかなか行動を起こすきっかけになりにくいのかも。
だからこそ、日々の暮らし方、その積み重ねが、
大きな影響につながっている、
ということを解説してくれる情報は大事。
そしてそれをお説教ではなく、
カッコよく伝えるというのがポイントですね。