二流でいこう 〜一流の盲点、三流の弱点〜
D&DEPARTMENT PROJECTなど手がけるナガオカケンメイさんの本です。
二流ってなんだろう?あまり、いいイメージがないかもしれません。一流になりきれない、中途半端、サブ…私もそんな風に思っていました。でも、この本を読んで、二流の役目のようなものを感じました。
専門職において、一流の人と、そこそこ専門的な人と、お客さん(一般の人)。専門的な業界ほど、一流な人と一般の人は、話が通じない。というか相手の言っていることが理解出来ない、ということが起こります。
一流同士だったらスムーズに行く会話が、伝わらない。伝えているつもりでも、伝わっていなかったら、伝えられていない。
私の場合はコーヒー屋なので、どうしてもコーヒーから考えてしまいますが…
コーヒーの産地や農園、精製方法の話をしている人と、コンビニコーヒーはどこのが美味しいかを話している人とは、全く話が噛み合わないのです。
どっちがいいとか悪いとかではなく、話の論点が違うし、基準が違うから。そこで登場するのが橋渡しする役目の人「二流の人」。一流の人が言っていることを、簡単な言葉で一般の人に通訳出来る人。
一流な人に聞けないような簡単なことも、この人にだったら聞けそう!と思ってもらえる人。美味しい豆屋さんないかな?いいラテアート教室ないかな?ドリップ教室ないかな?そんなお客さんの問いに、一流のお店を紹介出来る人、お店。それこそ、自分の立ち位置かもしれない。そんな場所も必要なんだと思えました。
私は、最高級のコーヒーを売りたいわけでもないし、世界一の美味しいコーヒーを淹れたいわけでもない。ただ、目の前の人にぴったりな1杯を一緒に探してお気に入りを見つけてもらえたらすごく嬉しい。あなたにとってのいつものコーヒーを提供したい。
「強みを活かすのが一流、弱みを活かすのが二流」
「一流は未来を、二流はいまを、三流は過去を見てモノを売る」
弱みを活かすってうのは、
自分自身の力のことだけじゃなくて、
不利と思いがちな環境に対しても、
それを嘆くのではなく、
素直に受け止めたり、
プラスに転じる見方をする。
ということなんでしょうね。