心を籠める、の意味
「心が籠っていますね。」よく聞く言葉であり、なんとなくあったかいオレンジ色のフレーズ。
精神的なものや、祈りや願いのような意味で使われることもあるけど、私の思う《心を籠める》というのは、ちょっとニュアンスが違います。
たぶん、伝えきれていないと思うので改めて書こうかなと…。
私の使う《心を籠める》とは《相手を見る》と、ほぼ同義語です。《念じる》とか《想う》よりもっともっと理論的なもの。
相手を見る、とは、相手の状況を目で見て察する、想像する、ということ。
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例えば、いつもホットコーヒーを飲むお客さんがいたとします。その時に、丁寧に気持ちを込めてドリップするのは当然なんです。
で、さらにそこから(今日の天気)だったり(話している内容)だったり(いまの状況…出勤時なのか、食後なのか、目覚ましなのか、休日なのか、とか)を想像してほんのちょっとだけ微調整することを《心を籠める》と表現しています。
朝起きた時と、寝る前では、きっと美味しいと感じるコーヒーは違う。
快晴と雨の日でも、元気な時と風邪の時でも違うかもしれない。
あ、このお客さんは猫舌だったな、とか。このお客さんはこうやって飲むからこうしよう、とか。
今、言ってほしい言葉はなんだろう?とか。
まだまだ未熟なので、理想通りに出来ているわけではないのだけど…とにかく正面にいる相手を見ないとはじまらない。
そこに答えはないけれど、想像する。
いつもとまったく同じ注文であっても、超、微調整をする。それが心を籠めるということ。
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つまり自分側から、祈ったり願ったり、発信するわけではないんです。相手をまっすぐに見て受け取ることが、心を籠めるということ。相手がいなければ始まらない。一人では始まらない。
なので「せっかく心を籠めたのに」という言葉が出てきてしまうことは、ありえない。
《相手が欲していなかったものを押し付けること》自体が、心を籠めれていないのではないかと思うから。
【相手は疲れていて、受け取れる状況ではないかもしれない。そうであった時に、負い目を感じさせない為の配慮】ここまで想像することが、心を籠める、っていうことなんじゃないかと思うのです。
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そしてもう一つ、籠める、という意味について。
【籠める】とは、表に出ないように包み隠す という意味があります。
「心を籠めて作りました。」と主張するのではなく、表に出ないようにあえて包み隠す。そんな日本人的なニュアンスがとても好きです。
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ん~。なんだか今日も、非常に分かりづらく面倒くさい記事になってしまいました。なんとなく、でも、伝わることを願って。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。豊田市駅の移動カフェcafebusnonの希でした。
今日も、気持ちの良い1日になりますように。
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コメント6件
きちんとコミュニケーションをとるためには、
会話の中心を
「自分の言いたいこと」
ではなく
「相手の気持ち」
に置く意識が大切。
と教えてもらったことがあります。
「心を籠める」も同じなんだと思いました。
のんちゃんこんにちは^^
相手や周りが感じ取るものなんだと思いますよ♪
のんちゃん、おはよ。
今朝は深い話しだね。
この「籠める」の場合は、俺も最後のかな。のんちゃんの淹れる珈琲は見た目は同じでも、その日、その時の天気や体調で変化すると思う。
今日も隠し味を入れて、皆んなが笑顔になれるといいね。