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3種類の口コミのこと
豊田で営業し始めてから、数年。「お友達からきいて・・・」といって、来ていただくお客様が増えました。なんとも有難いお話です。それでふと、こんなことを思った。
口コミには、3種類あるんじゃないか?ということ。
1つ目は、身内や親しい友達がおすすめしてくれること。「よかったら、行ってあげてね!」という、口コミ。お店の為を思っておすすめしてくれるから《行ってあげてね》《買ってあげてね》という言葉で発せられる。
2つ目は、おすすめすることによって利害関係が出てくる場合や《お世話になっているから》と、おすすめしてくれること。おすすめすることによって、何らかの自分の為になる場合。
3つ目は、まったく利害関係がなく、単純に、あなたは気に入ると思うよ!」「周りの友達にも喜んでもらいたい」という、すすめる相手を思ってしてくれた場合。
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どの口コミも、本当にありがたいこと。
ただ、1つ目と2つ目はちょっと間違えると、違う方向に行ってしまうような気がする。《行ってあげなきゃ・・・》より、《行きたい!》と、思ってもらえる。そんなお店でありたい。
そんなお店になれるように努めることを、忘れたらいけない。
どれがいい!とか、悪い!とかではないけど3つ目の口コミは私にとって、最も大切かもしれない。
大きな宣伝は、必要ない。
ひとりひとりのお客さんに真摯に向き合うこと、がなによりも大事なこと。
いそがず、あせらず。のんびりを、真剣に。
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そして、もう一つ別バージョン。《気に入りすぎて口コミすらしたくない!》《気に入りすぎて有名になってほしくない!》という、めっちゃ!気に入ってくれたパターン。これはこれで、すっごく、愛情を感じる。
ここまで気にいってもらえたら、これまた、嬉しいのである♡
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温かい記憶の人
火、水、木、金。豊田で営業している日は毎朝来てくれた大切なお客さま。いつも本当にありがとうございました。きっと、会わなかったのは『明日は出張だから来ないよー。』と伝えてもらった、2回だけ。
毎日、8時ちょっと過ぎ。彼はなにも言わずに300円を置く。私もなにも言わずに作りはじめる。・・・正確には、彼の姿が視界に入った時には、豆を挽き始める。
なにも言わなくても伝わっている。そんな関係。多くは語らないけどとても優しいお客さん。並んでいてお待たせしてしまったときも、「大丈夫ですよ。」と、ひと言。その一言にとても救われました。
「いってらっしゃい。」「いってきます。」毎朝のやり取りがとても好きでした。
もう、出来なくなるのはとてもさみしいけど。また、いつかお会いできるのを楽しみにしています。
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環境が変わってしまっても、ふとしたときに、《あぁ、そういえば豊田に ちっちゃなコーヒー屋さん あったなあ・・・》と思い出してもらるお店になれたらいいな。
その時に、ふわっと、心の中が温かくなってもらえたら。なお、嬉しい。
コーヒーをお渡しすること。あ、美味しい。と心地よい時間を提供すること。帰り道には、その余韻を楽しんでもらうこと。そして、ふと、ここを思い出した時には心の中が温かくなるような気持ちを感じてもらうこと。
ハードルは、高い。でも、それが、わたしのしたい仕事。本質を見失わないように。
何が大切か を 忘れないように。
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タキナオさんから、感じたこと②
・・つづき
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感受性ってなんだろう?あんまり意識して考えたことがなかった。調べてみると、たくさん出てきて、とても簡単に言ってしまえば《人より、多くを感じる人》ってことらしい。
感覚だけでなく、人の感情も。
思い当たる節は、ありすぎるほど、ある。それだから、生きづらいと感じてしまう人もたくさんいるみたいでなかなか深い内容だった。
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感覚や感情は人とは比べようがないから、自分の感受性が本当に強いのか、はわからないけど。
1こ 気付いたのはそういう性質があったから、今、こういう仕事をこういうスタイルでしているんじゃないかってこと。
どうしたら、目の前の人が喜んでくれるかな?を、考えること。それによって、喜んでくれたら自分が幸せになること。その一つ一つが自分にとって、とても価値があるってこと。小さなことで、心臓がぎゅーってなるくらい苦しくなるくらい、嬉しいと思うこと。
それから、毎日1人でやっているのも、お客さんに集中したいから、のような気がする。
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プライベートで言えばもっともっと思い当たる。感じすぎないように、自らシャットダウンすることも多々ある。週に1日は、ひとりでいたいのもその1つかもしれない。理由はないけどなんとなく、合う。何かを、感じる。とかも…そんなのも、感覚でしかない。
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多くを感じれることが生まれ持った性質なら、本当に幸運だと思う。
全てが嫌になることもあったけど。今は、それを仕事に活かせる。生きててよかった♪
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自分の事って分かっているようで、意外と分かっていないのかもしれない。自分を知ることは、楽しい。ふと、アートを見たことで、そんなことに気付かせてもらった週末。とても意味のある週末。
この気付きは、もっともっと、いい方に活かせる気がする。個人的な話を長々と・・・
ありがとうございました。
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タキナオさんから、感じたこと①
ART✖️MUSIC。
はじめて生で見た芸術の創造。
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キラキラしたピアノの演奏を背景にアーティストさんがその場で作品を仕上げる。
何にもない、真っ白な紙の上に、筆を使ったり、指を使ったり、スポイトを使ったり、クレヨンを使ったり。水性、油性、いろんな絵の具、それから透明な水。
どこに、何を書いてもいい。下書きは、ない。抽象画のようなもの。
筆で飛ばして、指で伸ばして、スポイトで垂らしてスタンプみたいに、トントンと押してみたりササーッと水を流したり、出来てきた!と思ったら全然べつの色で、上から塗りつぶしてしまったり。
それを、また拭き取って上から重ねて。何度も何度も、繰り返す。
営業していてたまたま、正面で始まったから、ぽけーっと見ていたんだけど魅了されて、気付いたら号泣してました。笑
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きっと、作品には、成功も、失敗もない。完成がどうなるか、アーティストさんだってわからない。
でもイメージはしっかりとあって、意思もしっかりとある。途中で、潔く上から塗りつぶしても、一色にはならない。
油性のクレヨンで描いたところに水性の絵の具はのらなくて、きれいに弾いて水玉みたいになったり。完成はどうなるかわからないけど、ひとつひとつの工程が後から活きてくる。
その時、これ!っと思ったことを思いっきりやる。感じたままに、やってみる。そこに、それまでの経験が重なっていい味をだしていく。なんか、生き方とか人生とかそんなのを表現しているみたいだった。その、数十分でたくさん感じることがあった。
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終わった後、アーティストさんに興奮気味にお礼を伝えたら『感受性が豊かなんですね♪』と、言ってくれた。その言葉を、帰りの車の中でひたすら考える事となる。
→②へつづく。
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わたし
「LIVEでやってて、失敗しちゃったーってこともあるんですか?」
「成功ってないから、失敗もとくにないんです。でも、描いている最中に楽しくない時は、なんか違うなって思います。」
歳の離れた、友人
今日はお休みの月曜日。とある、行きたかった場所に行ってきました。
2年以上、私が豊田で出店しているときは毎日顔を合わせて、たくさんおしゃべりして。「おはよう」から始まって、「また、明日ね」と言える、大好きなお客さんのお見舞い。
毎日会っていたから、会わない日は心配になって。「僕がぱたっと来なくなったら、入院したと思ってね。」「その時には、僕の大好物な美味しいものをたくさん持ってお見舞いにきてね♪」なんて言う、チャーミングなおじちゃん。
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2年前は、一日中ほとんどお客さんも来なくて2時間も3時間もずーっと2人でおしゃべりして、いろんな話をしてくれて。親子以上に歳は離れているけど、とっても仲良し。
お見舞いの時に、「患者さんとのご関係は?」と聞かれて、思わず、「友人です。」なんか照れ臭かったけど、私と彼はきっと歳の離れた友人 、なんだと思う。
私は彼を大好きで、彼も私を大好き。私は彼を信頼していて、彼も私を信頼している。
差し入れはいつものアイスコーヒー と(糖尿病が心配だからお砂糖はひとつだけ。)彼の大好きなお客さんからの、動画と手紙と、Tシャツと。
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いつも、私の結婚や恋愛をとても心配してくれて、カード占いをしてくれる。いつか私が お母さんになれたら、赤ちゃん抱っこして欲しいな、と思う。だから、まだまだ元気でいて欲しい。
他の予定を調整してでも、行けてよかった。
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ちょっと話は変わるけど、すこし前に気付いたことがある。私は、いつも働いていて楽しいなー幸せだなーって思うけど、それは、お客さんたちが気持ちよく働かせてくれているんだってこと。
私がなにも言わなくっても席を譲りあってくれたり。ちっちゃな赤ちゃんがいたら離れてタバコを吸ってくれたり。仕事帰りで疲れているのに、笑顔で接してくれたり。ひとりのお客さんの幸せを、みんなでお祝いしてくれたり。女性が来たら日陰の席を譲ってくれた紳士の方もいた。
みんなが周りをみて、気を遣ってくれているおかげで私は幸せに働けている。働かせてもらっている。
そんなお客さんがたくさんいて、そんな大好きな人たちにたくさん出逢えて、移動カフェをやって心からよかったと思う。
本当の根っからの悪い人 なんていないんじゃないかって思う。日々いろんな事があるけど、私はやっぱり、人 が好きみたい。
先週は、そんな事を考えていた。さて、今週は何を考えようかな。何を感じようかな。
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『お姉さん、前はバリスタだったんですか?』
ちょっと前にお客さんに質問いただいて、それから自分の中で、ぐるぐると考えていた言葉。
「お姉さん 前 はバリスタだったんですか?」
うーーーーーーーん、なんと心に残る質問。なんでかって言うと、そのとき改めて私は 今、バリスタなのか?バリスタじゃないのか?と、意識したから。
その方は、単に前の職業を聞いただけだと思う。だけど、自分にはとても心に残った。
自分が今、《何である》って、あんまり意識していなかった事に気付いてしまったから。
店舗ではないし、『カフェバーに立ってコーヒーをいれる人』ではない。じゃあ、なんだろう???
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お店で雇って頂いて働いていたときは、きっと《バリスタ》。でも、その時より今の方が絶対に、目の前のお客さんひとりひとりにぴったりなコーヒーを渡せている自信がある。
いつも通ってくれているお客さんであれば、どのメニューが好きなのか。お砂糖ミルクは使うのか。
好みの味の濃さ、好みの温度(熱めが好き、ぬるめが好き氷の量や液体そのものの温度。持ち帰って飲むのか、今すぐに飲むのか)
甘さの調整(甘くする、と言ってもシロップを増やすのかコーヒーを減らしてミルクを増やすのか、どちらがこのお客さんは好きだろう?)
気温の変化による感じる温度の違い(屋外で営業しているから寒くて凍えそうな時は、買ってくれる目的が、手を温める事かもしれない。冷めにくいメニューがいいかもしれない。いや、単にコーヒーが飲みたいだけかもしれない。なにが、今のベストかなにを、望んでいるのか)
初めてのお客さんであれば、頼み方や伝え方で、なんとなく読み取る。
「どれが1番甘いですか?」と聞かれたら、甘いのが好きなのかな とか お子様と飲むのかな とか コーヒーは苦手だけど、ラテアートが好きなのかな とか。
コーヒーしかないお店で「おすすめ下さい」と言う方は、きっとコーヒー好きなお客さんかな とか。
「氷を抜いてください」と言われたら、お子様が飲むのかな とか薄まるのが嫌なのかな とか、冷たすぎる飲み物が苦手なのかな とか。
それによって、少しずつ ぴったり な作り方は変わってくる。
なんとなく、想像する。当たらないかもしれないけど、想像する。
大事な事であれば、会話に織り交ぜてさりげなく聞いてみる。それから、自分の基準を元に美味しく渡せる範囲で微調整する。いつものお客さんであれば、1番大事な《どうしてここに寄ってくれるのか》その目的も、ひとりひとり違うはず。
だから、想像する。
感じる事、想像する事、ふとした会話の中から発見する事、覚えていく事。それを繋ぎ合わせて、一杯のコーヒーを創る事それが、私の仕事。そんな事が楽しくて仕方がない。
もちろん、全てを満たすことは出来ないかもしれないし、ドリンクを作るときに、コーヒーの常識とか自分の基準はあるんだけど、、、ひとりひとりのお客さんと、信頼関係を築きながら一杯のコーヒーを創る。
同じドリップコーヒーというメニューであっても、○○さん用と△△さん用は同じではない。その人の事を思いながら淹れている。
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そんなことを考えていた。
そんなことを考えていたら、結局、バリスタでもバリスタじゃなくてもどっちでもいいんじゃないか?
と、いうところにたどり着きました♪
名称がなんであれ、私の《すべき事》《したい事》は 変わらない。
目の前のお客さんに、ぴったりな一杯を創ること。《お気に入り》を一緒に探すこと。その一杯を通してその人の暮らしをちょっとだけ、豊かにすること。
それが、私の職業。
たくさん考えさせてくれた質問に、お客さんに、感謝。
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【ブックカフェ愛知】移動カフェ、図書館をはじめました
non号の後ろに木箱の本棚を置きました。まだまだ冊数も少ないですが、すこーしづつ、増やしています。私、昔から図書館や本のある場所がとても好きです。
特に好きなのは、《おもしろい本屋さん》何がおもしろいって、本のセレクトだったり、並べ方だったり、店長さんの個性がめっちゃ出てるところ。
入った瞬間からわくわく!そわそわ!帰りたくない!ってなります。
インターネットでなんだって調べられるし、電子書籍も発達しているし、重くて、場所をとって買うとなれば、そこそこの金額もする、本。
でも、ページをめくる音、紙のにおい、読んでいくうちにちょっとづつ着いちゃった汚れ、
折り曲げたしるし、涙で濡れた痕。そんなのは、ネットでは感じられない本ならではの、貴重な感覚です。そして、本自体も好きだけど、置いてある空間も好き。静かなんだけど、どこか自由。少し、大人の空間。
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先日、大好きなお客さんに教えてもらった、京都の素敵な本屋さんに行ってきました。
実は、ここに来るのは2回目なんですが、本当にわくわくする場所なんです。変わった本が、ずらーっと並んでて、お洒落なセレクトの日用品や文房具、小物。どれだけ居ても、飽きない。
普通の大型書店で買えない本ばっかりだから、全部じっくり見たい!!!
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いつもの豊田だと、お気に入りはコモスクエアの中にあるハラダヤさん
http://www.como-square.com/shop/others/others02.html
かわいい絵本から、図鑑から。ぎゅぎゅーっといーっぱい詰まっていて、私にとってはテーマパーク。
出店が終わって、片付け途中なのに、増田の姿がない!と思ったら、おそらくハラダヤさんで立ち読みしてます。(ハラダヤさんは、7時まで)
《面白い本屋さん巡り》楽しい趣味です。
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もともと、本が好きだったこと。豊橋図書館でのブックカフェの企画に誘ってもらったこと。
そこに、本とコーヒーと図書館が大好きな、紳士の男性が来てくれたこと。その方が、たまたま豊田に出勤されている事。いろんな偶然が重なって、わくわくすることが1つ増えました。
出逢いって、すごい。感謝。
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毎朝、豊田について、ひとりで出店準備をするのが私の至福の時間だったりするのですが…
なんでもない日も、特別な日も晴れの日も、雨の日も。
ふと、《今日も、今日が好きだなー》と、感じる朝が増えました。
特に理由はないんだけど、そんな日はとっても気分がいい。今日も、もうすぐ、大好きな1日の終わり。そして、明日はまた、大好きな1日が始まる。
生きるのって、楽しい。
今日も、今日を、ありがとう。
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未熟な自分を自覚して素直に受け止める
雨模様の月曜日。
今日はおとなしく事務作業と読書と、コーヒーと。先週手に入れた木のベンチのニス塗りは、今日は中止。せっかく塗るなら、ポカポカ陽気の日にビールを片手に好きな音楽をかけて塗りたい。だって、その方が楽しそう。
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自分の周りには、指摘してくれる人、教えてくれる人、率直な感想を言ってくれる人が、とても多い。未熟である、がゆえに。
とある男性は、毎朝必ず7:00ちょっと前に来て、私の「おはようございます」の伝え方で、「今日はご機嫌だね!良い事あったか?^^」「今日のシャツ決まってるね!」
時には、「今日びっくりするくらい不細工だぞ!」と、教えてくれる。そんな日は、だいたい寝不足だったり、不安な事があったり。自分が意識していなくても、なんか、出ちゃっている・・・らしい。
最初の方は、いつもと一緒だし!と少しムッとしていたのだけど、今は、(そうか、今日わたし不細工なのか。どれどれ鏡でも見てみよう♪)と、そんな具合。
最初はこわい!と思ったこのお客さん、今では大好きでとてもなかよし。
こんなお客さん達のおかげで、次の日のコンディションが悪くならないように、毎日の生活リズムに気を付けるようになって、毎日の《楽しい》や《なんだかいい気分》が、増えた。
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誰かに意見や感想を頂いたとき、言いづらい事を指摘してもらったときクレームを頂いたとき。
「ちょっと鏡を見てみる」と同様、自分を客観視するいいチャンスなのかもしれないなーとつくづく思う。
いろんな人がいて、いろんなことを言ってもらうし、自分の意志や考え方もあるから全てを《アドバイス》として取り入れる事は出来ないかもしれないけど、、
言われて、すぐに落ち込まなくてもとりあえず冷静に振り返る。振り返って、100コ中の99コ 納得できない事でも、1コ 反省点が見つかれば、その1コ に 焦点をあてて、素直に受け止める。
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若い時に何かをすると、間違いを正してもらったり意見を頂きやすい 気がする。10年、20年、30年経っていたら、きっと今とは違う。未熟であるがゆえに、間違えちゃうことも迷惑をかけてしまう事もあるけど未熟であるがゆえに、感じる事もたくさん学ぶことも出来る。
コーヒーの事も人としても。
いつまでたっても未熟な人 ではなくいつまでたっても自分が未熟であること を認識できる人でありたいと思う。
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