【HSC】とても敏感な子どもへの接し方

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ドキドキ症候群

昔から、フィギュアスケートや箱根駅伝、オリンピックが観られない。

フィギィアスケートは、演技前に流れる演技者のここまでに至ったストーリーの動画(怪我の克服や、ライバルとの関係など)に入り込みすぎてしまい、その時点で号泣。演技で転ばないかドキドキして心臓が追いつかず、観ていることが出来ない。

箱根駅伝では、ランナーが苦しそうな場面(足を捻っていたり、転んでしまったり)があると、そのランナーの心境や、その親の気持ち、抜かされていくのを苦肉の表情で見守る仲間、監督、そんな周りの人たちの気持ちを想像し、苦しくなって目を背けてしまう。

オリンピック、甲子園も同様だ。(ワールドカップもドキドキしてしまって観られなかったのだけれど、かっこいい選手が多いから観たいという気持ちが強い。だから、なるべく入り込みすぎないように、薄目にして観るようにしている)

アクション映画なんて、刺激が強すぎて、全然観たい気持ちにならない。平々凡々の日常を描いた、ほんわかとしたものが好みだ。

そうやって、ドキドキすることにかなり感情を揺さぶられることがあるのだけれど、嬉しいことに対しても、人一倍強く感じているのではないか、と思うこともある。【誰かの力になれた】とか【相手が喜んでくれた】ということが、その瞬間、自分の中でかなり大きなウェイトを占め、生きててよかったなあ…ってくらいに思えたりする。

以前、そういう自分の性質について調べていたところ、おそらく自分にはHSP(Highly Sensitive Person)という特徴があてはまりそうだな、という結論に至った。

詳しくは、以前のブログ→鈍感な世界に生きる 敏感な人たち

主な特徴は、深く物事を考えたり、過剰に刺激を受けやすかったり、他人の感情への共感力に長けていたり、ささいな刺激を感知する。少数派ではあるけれど、人口の20%はそういう性質を持っているという。

本を読んで、かなり救われたのを覚えている。

日々の生活の中で、ちょっとしたことが気になったりはするものの、HSPという言葉自体はかなり忘れていた。のだけれど、ここの所、またこのワードが再浮上してきた。

泣き虫くんがなぜ泣いているのか

我が家の息子は、よく泣く。本当に、よく泣く。1日に20回以上は泣く。

トイレの扉を閉めたらすぐに気づき、扉の前で永遠と泣く。抱っこから地面に降ろそうとすると、察してしがみついて泣く。バイトのために出かける支度をしていると、置いていかれることを察して泣いている。架空のおばけを想定して、おどろいた顔をしただけで泣く(これは、ビビるのが面白くてふざけてやっていた)口元を濡れたタオルで拭くとすごい勢いで泣く。目があったのに、来てくれなかったら悲しくて泣く。ママがお風呂に入っている間は絶叫。

ドライヤーも掃除機も、未だに苦手だ。

そして、同時にビビリでもある。何回も遊んでいるチョロQで、毎回ビビッて首元にしがみついてくる。海に行ったときは、地獄の雄叫びをあげていた。波だけでなく砂浜もダメだった。ママが近くにいるという安全圏かを、いつも確認している。相手がどんな顔をしているのか、遊んでいてもチラチラ見ている。

今思えば、数ヶ月の赤ちゃんのときからこちらの表情を見ようとしていた。通常、生後2〜3か月では視力がほとんど無いと言われているのに、見えているのかな〜?くらいに思っていた。

はじめての子だから、よく分からず(こんなものか)くらいに思っていたけれど、それにしても怖がるときの泣き方がすごい。

リトミックに行っても、お友達の家に行っても、実家に行っても「え?1人だけ泣きすぎじゃない?」という疑問がいつも湧いていた。他の子と比べるのはあまり好ましくないと思いつつも、リトミックなんて1時間のうちに5,6回は泣いている。楽しくキャッキャやっていると思ったら、次の瞬間にはささいなことで泣いている。(そしてすぐに泣き止む)

特に、身体的なことでは無く心理的なことが多いように思う。

Highly Sensitive Child

そんなときに、バイト先の本屋さんで「HSC(Highly Sensitive Child・HSPの子どもバージョン)の子の育て方」というような本が並んでいて、ふと目に入った。

その瞬間、もしかしたら…この子も私に近い性質があったのでは?と、新たな可能性が浮上した。そういえば、お友達が転んで泣いていると、なぜか転んでいない息子も泣いていたりする。これって、箱根駅伝で私が感じる辛さと、同じかもしれない。

あまりによく泣くから「本当に泣き虫くんだね~!」と思っていたけれど、彼は、泣き虫で親の気を引きたいだけではないのかもしれない。小さな刺激も、彼にとっては大きく強かったのかもしれない。嫌だ、悲しい、と強く感じていたのかもしれない。大体の人が平気なことも、不安に感じていたのかもしれない。

そう思うと「そんなことで泣かないの!」「そんなの大丈夫だよ!」と言っていたことは、見当違いなことを言ってしまっていたのかも、という気持ちになる。

本人にとって【悲しいこと】であるならば、それは悲しいことなのだ。【そんなこと】ではないのだ。「君は、そう思うんだね」という所を肯定してあげなければ、存在を否定されているのと同じことだ。

それに気付いてから、彼がメソメソしていてもほとんどイラッとしなくなってきた。見方によっては【甘やかす】と捉えられることもあるかもしれないけれど、それよりも【受け止める】という意識が近い気がする。

自分のものさしで測っていたものを、相手のものさしが存在する(たとえ赤ちゃんでも)ということを、改めて教えられたような感じだ。

HSC(HSP)は、成長とともに治っていくようなものではない。生まれ持った性質として一生付き合うことになる。生きにくいと感じる人もいるけれど、幸せも人一倍感じやすい。生まれ持った性質を活かすのか、嘆くのか。親として出来ることは、性質を活かす考え方を気付かせてあげることではないか、と思う。

自分のことを知っておいて良かった。そうでなければ、本屋さんでHSCという言葉にピンとくるのが、もうすこし遅かったかもしない。もしかしたら、私の考え過ぎでHSCではないかもしれないけれど、可能性として、頭の片隅にこのことを入れておけたのは、かなりありがたい。

「もう!なんでそんなことで泣くの?」と言った類のストレスはほとんど無くなった。そして、そんな敏感な性質が愛おしいと思うようになった。

【メソメソとすぐ泣く子】と判断するのか。【他人の気持ちを汲み取れる子、ささいなことに気付ける子】として長所だと気付かせてあげるのか。今後、その育て方の違いは、とても大きいのではないだろうか。

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もし、自分は人よりも敏感な気がする、子どもが他の子と違う気がする、と思っている人がいたら、ぜひ。

※一般的なHSP診断はこちらから(大人用) 

※子どもが敏感かもしれないと思ったら(子ども用)

※こっちの診断は少し時間かかるけど面白かった

子どもが明らかに他の子よりもよく泣いたり、敏感な気がする、と思ったらこの本がとてもわかりやすくて参考になりました。

HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子

こっちは、大人向け。気が楽になる人がいたら、幸いです。

鈍感な世界に生きる 敏感な人たち

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2019年01月16日 | Posted in おすすめの本, ブログ, 暮らしと子育て | | 2 Comments » 

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コメント2件

  • 月足沙織 より:

    結局、

    敏感でいいんだよ
    そのままでいいんだよ

    って周りが伝えること、本人がそう思えることが大事なんだろうな~

    まぁ敏感さに限ったことじゃないけど。

    • nonnon より:

      月足沙織さん

      そうですね、本当に本当に。
      分かっている【つもり】だけだった、ということが身に沁みました(T_T)
      子どもだからといって、相手の感じ方を否定することは出来ないはずなのに。

      【子どもに育てられる】って、こういうことなのかなと思いました。

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