【日本茶体験】玉の露を嗜む
自分の中の日本茶がひっくり返った日
先日、日本茶を体験する会に参加してきました。日本茶は、なんとなく興味はあったもののこれまで関わって来たことはなく。(千利休にハマっていた時期があり、そのときは関連の本ばかり読んでいた時期があったのだが、主に接客やおもてなしの観点からの興味だった)
たまたま、近くのカフェで開催するんだけど来ない?と声をかけてもらったのがきっかけでした。
お茶、といえば薄緑色の液体で、ごく当たり前のように日本人の中に存在していて【知っている】ものだったはずなのに、その会で出してくれたお茶は【全く知らない】液体でした。
特に衝撃だったのは、旨味の濃い『玉露』を、低温で極々少量のお湯で抽出したもの。
20ccにも満たないような一煎目の、お茶。一口、口に含むとものすごい勢いで広がり続ける旨味。海のような、草原のような風景が頭の中に思い浮かぶ。
それは、到底飲み物と思えない謎の液体。
飲み物というよりは、ものすごく濃い出汁。飲み物というよりは、ものすごく丁寧に作ったスープ。
その上、頭が冴え渡るような、脳細胞に染み渡るような刺激も兼ね備えている。
なにこれ?と、思わず口からこぼれていました。
わずか20ccの液体に、よく知っている日本茶に、ここまで感動するとは予想しておらず。強烈な余韻は、それから夕飯を食べるまでの6時間以上も私の中に存在していました。
玉露、というお茶の分類は、最後の一滴が急須から出るときの形状から由来されているようで、雫が玉のように落ちることから、そう呼ばれるようになったのだとか。
身近にこんな飲み物があったということが、ものすごく衝撃でした。
今回は、豊田市の山の中の蔵のカフェ、ワークベンチコーヒーロースターズの古民家で行われたのですが、それがまた良かったのかもしれないです。耳を澄ますと、水の音と鳥の声と、さわさわという風の声。場所とイベントとの相性が抜群によく、これ以上ないという程のマッチングでした。
知っているつもりになっていること
もしかすると、知っている気になっていた、というのは大きな機会損失なのかもしれない。
世界のすべての事を知ることは出来ないから、目の前に起こった出来事をうっかり見逃してしまうことは仕方がない。でも、何かの瞬間にそんな未知の物事と鉢合う事があって、それに心から感動したりすることもあるようだ。
一応知ってる、という物事を「これくらいだろう」とたかを括ったりするのはもったいないのかもしれない。一度、本物を体験してみると、もっともっと世界が広がるのかもしれない。
それを更に深めるか、そうしないかはその時に決めればいい。
日本茶を通して、そんなことを学んだ1日でした。
また、あの冴え渡るような日本茶を飲みたいなあ。ナカジマノゾミでした。
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コメント4件
先日ワークベンチコーヒーさん初めて行きました〜!
のどかな自然を感じながらカフェラテいただいてました(*゚▽゚*)
確かに本物を知るって大事な事かも知れないですね!
イメージだけでなく本質、本物で物事を捉えていける人生にして行きたいと改めて思いました!!!
”出汁”って感覚よくわかります!
一応、茶所静岡なので( ̄^ ̄)
珈琲もすごくフルーティなものがありますよね。
ガツン!って感じも好きですが、
「珈琲は果実ですから(^^)」
って、出してもらったときは、
ちょっと衝撃的でした。