スノースマイル

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今シーズン2度目の雪

昨日の運転中、空を見るとなんだか重たい色をしていた。

(雪、降りそう…)そう思っていると、パラパラと目の前に白い粉が舞った。今シーズン2度目の雪だ。

最初の雪は、年末の大寒波と言われた12月29日。その時に10センチほど積もった雪が、正月を過ぎてもうっすらと庭に残っていた。

標高400mほど登ったところにある我が家は、街中からそう離れてはいないものの、やはり少し気温が低いらしい。日陰に張った氷は今も溶けないし、石を落としても割れない厚さになっている。

雪が降ると、否応なしに空を見上げることになる。昨日はすぐに止んでしまったから積もらなかったけれど、雪のおかげで思いを巡らすことができた。

そういえば、最近空を眺めていなかった

ある日、フェイスブックを見ていると、友人が雲の写真と空のグラデーションを載せていた。それを見て、なんだか懐かしいような気持ちになった。

子どもを生んでから【空を見上げること】をすっかり忘れていたのだ。

青からオレンジに移り変わる境界線を眺めること、好きな形の雲を見つけること、真っ黒な闇の中で光る星を見つけること。

なんの意味もないこと。なんの利益も出ないこと。そういうことの中に、大切なことはあったりする。

空を見るということは、視線を上げるということ

運転教習所でも習ったように、人は自分の見ている方向に、無意識のうちに進んでいく。視線を上げると気持ちが前向きになることは、良く知られている。

この1年、私の視線はどこにあっただろうか。おそらく【下】だ。まだ動けない我が子を眺めたり、オムツを変えたり。自分の高さから彼を見ようとすると、どうやっても下に視線がいく。子どもに真摯に向き合えば、向き合うほどに。

上を見たり、空をぼーっと眺めることは少なかった。いや、ほぼ無いに等しかったかもしれない。自分の好きな雲の形を、思い出せなくなっている。

それまで、外で仕事をして空ばかり眺めていた自分とのギャップに、戸惑った1年だったのかもしれない。

今年は、空を見上げよう

やっと一人で歩けるようになった彼は、最近、外の景色を気にするようになった。大きな雲を指差して「あ!あ!」と教えてくれることもある。

これまで、上から見下ろしがちだった子どもの顔だけれど、しゃがんだら同じ目線でしゃべれるのではないか、ということに気がついた。今年は同じ目線の高さになってみよう、と思う。同じ視線に立って、同じように空や雲を見上げられたら、いい。

星や、鳥や、ただの雲でさえも。彼にとっては宝物を見つけた時のように輝かしい。その景色を、私も一緒に見れたら、幸せだ。

冬が寒くて、本当に良かった。BUMP OF CHICKENのスノースマイルを聴きながら。ナカジマノゾミでした。

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